ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~10トン。3月24日の価格はキロあたり46.00~46.69バーツ、RSS3号タイ主要港4月積価格は163.0~165.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、3月10日時点13,272トン(前旬比-05トン減)。

 3月上旬の入出庫は入庫929トン、出庫1,134トン。

◆展開予想

 OSEゴムは3週続落、週明けには欧米銀の追加的な破綻の可能性は後退したものの依然警戒感強く、上海ゴムは動意薄にもかかわらず、OSEゴムは円高進行の影響もあってかまとまった売りが断続的に入り下げ幅を拡大、中心限月は一時201.9円まで売り込まれたが週末にかけては下げ幅を縮小した。株式は上昇、FOMC後に売られる場面もあったが、米長期・実質金利は低下し株買いにつながったか。商品も米金利低下によるドル安を受けて概ね上昇となったが、ドル円は一時130円近辺まで円高ドル安が進行し円建て商品の重石となった。

 3月24日引け時点のRSS8月限(中心限月)は204.0円、TSR6月限(中心限月)は173.0円。週の高値はRSS211.0/TSR177.7円、週の安値はRSS201.9円/TSR173.0円。

 現物価格は横ばいも円高により204円程度まで下落。上海ゴムは5月限から9月限へのロールオーバーが中心で目立った動意はなかった。国内市場1-6番限の順鞘幅は2.4円まで縮小、期先への大口売りが縮小要因となったが、指定倉庫在庫は通常水準に回帰しており、供給障害等がなければ極端な逆鞘地合いは持続が難しいだろう。産地対比では全限月で割安圏に沈んでおり、また中心限月近辺は鞘がフラット化しており買い妙味のある水準、他市場・ドル円動向に注意しながら押し目買い姿勢を維持したい。中心限月は195.0~215.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp