ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~5トン。4月21日の価格はキロあたり47.00~47.75バーツ、RSS3号タイ主要港5月積価格は168.0~170.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、3月31日時点14,407トン(前旬比1,085増)。

 3月下旬の入出庫は入庫1,804トン、出庫719トン。

◆展開予想

 OSEゴムは続伸、上海ゴムが中国経済改善期待から大幅高スタート、火曜日発表の中国3月のGDPと小売売上高は予想以上に改善も、鉱工業生産や固定資産投資は伸び悩み小休止となったが、翌日には再度上値トライ、節目の12,000元を突破するとOSEゴムにも弾みがつき、中心限月は一時215.1円まで値を切り上げた。

 株式は小動き、米利上げ見通しは0.25%×2回予想が増加しドル高も大きな材料なくレンジ内での動き、商品はまちまち、白金は独自材料で大幅高も金は伸び悩み、原油は下落、ドル円は前週比円安ドル高が進行した。

 4月21日引け時点のRSS9月限(中心限月)は201.1円、TSR7月限(中心限月)は186.0円。週の高値はRSS215.1/TSR186.0円、週の安値はRSS208.1円/TSR184.0円。

 現物価格は204円程度と先物価格上昇も閑散・動意薄であった。上海ゴムは期待先行型の上昇であり、製造業関連の指標は前年同期水準レベルで停滞し上値を限定する要因となっている。国内市場も上昇過程で再度順鞘幅拡大傾向となったが戻り売り意欲は強く、産地動意薄のため割安感は薄れた。中国経済の回復基調は続くとみられるが、ゴム需要拡大からの価格上昇にはもう少し時間が必要とみられ、その間は国内価格の伸びも限定されよう。レンジを意識しつつ、戻り売り、押し目買い方針を維持したい。中心限月は205.0~215.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp