週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 米中貿易交渉の結果次第では上にも下にも振れるリスクがありそうと思われたが、イランのタンカーが紅海で爆撃されたとの報道で短期的には需要の鈍化から供給懸念の方へと軸が移りつつあるようだ。米中協議が投資家や両国の思惑通りの決着とはなりにくく、原油の現状の需給環境は供給過剰気味であることから、中期では上げても売られる可能性が高そうと思われるが、現状の値戻しもWTIで見ると3-4分の1程度と道半ばである可能性が高そうだ。また、イランとサウジ間の対立の行方も注視する必要がありそうだ。
 
NY原油チャート
 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。