週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 前週末のWTI原油は先週比1.91ドル高の54.54ドル、ブレント原油は2.38ドル高の60.30ドルとなった。

 前週末4日は小幅に反発した。米雇用統計にて失業率が3.5%まで改善を見せリスク回避的な動きが後退し小高い動きとなった。

 先週は米中貿易協議を控えた整理商いや原油の弱い需給データを眺め安値圏での方向感なく推移したあと、金曜日にイランのタンカー炎上の報により金曜日に急騰することとなった。

 週明け7日はイラクで反政府デモが激化していることが相場を押し上げたものの、生産に対する影響がないことや中国側が対米交渉にて部分合意を目指すことを示したことで通商協議に対する期待が剥落し上げ幅を消した。翌8日は小幅に下落した。米政府が中国企業28社を禁輸対象リストに追加したこと等や、EIAが今年と来年の米国石油消費見通しを下方修正し、今年の生産を上方修正したことが重しとなり小幅ながら下落した。翌9日も小幅下落となった。API統計で原油在庫が増加したが下がらず買戻しが先行した。EIA石油統計で原油在庫が290万B増加し、生産が1260万B/Dと過去最高を更新したことで戻りは売られ小安いレベルにて引けた。翌10日は米中交渉を控えた買戻しやOPEC事務局長が原油市場安定化に対する前向きな発言をしたこと等が買戻しを誘発し、1ドル程度値を戻した。11日は東京時間にイランのタンカーがサウジ港湾付近で爆発炎上といったニュースが流れ上昇を後押し前日の上げ幅を伸ばしている。

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。