ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は40~50トン。8月4日の価格はキロあたり43.75~44.06バーツ、RSS3号タイ主要港8月積価格は147.0~149.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月10日時点15,001トン(前旬比904トン減)。

 7月上旬の入出庫は入庫371トン、出庫1,275トン。

◆展開予想

 OSEゴムは続落し年初来安値更新、上海ゴムは週明けこそ上値トライもOSEゴムは反応鈍く、木曜日に金融市場のリスクオフムードが強まると上海ゴムは大幅下落となり一時12,000元割れ、OSEゴムも売りに押されると中心限月は一時196.1円まで値を沈めた。株式は下落、米長期金利上昇を受け世界的に売り動きが強まった。商品はまちまち、ドル高進行も金は小幅高で踏みとどまる一方で白金は続落、原油は減産思惑から続伸した。ドル円はYCC修正が決まり国内金利は上昇するも円安ドル高が進行、142円台半ばでの推移となっている。

 8月4日引け時点のRSS1月限(中心限月)は197.5円、TSR11月限(中心限月)は183.0円。週の高値はRSS201.2円/TSR185.0円、週の安値はRSS196.1/TSR183.0円。

 現物は概ね横ばいも円安進行の分だけ上昇し211.5円程度。上海ゴム下落は目ぼしい材料不明ながら世界的なリスクオフが下落調整のきっかけとなったか。国内の当先限は概ねフラット化が継続し、売り物は先限に集中している格好、産地対比での割安感は先週と大きく変わらないものの、国内在庫の消化が通常より早いペースで進んでおり、今後の入出庫状況には注意を払いたい。先週に引続き押し目買い方針を維持するものの、必要であればポジション整理を挟みながら余裕をもって取引を進めたい。中心限月は195.0~210.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp