ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。11月17日の価格はキロあたり53.09~53.22バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は166.0~168.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月10日時点6,559トン(前旬比438トン減)。

 11月上旬の入出庫は入庫594トン、出庫1,032トン。

◆展開予想

 OSEゴムは上昇、上海ゴムは概ね上昇基調を維持していたが金曜日に材料不明ながら急落し週間の上げを失う中、OSEゴム中心限月も週間高値275.6円から急落し260円台半ばまで上げ幅を縮小したものの前週比プラス圏で引けている。株式は大幅上昇、米CPIが予想外に鈍化し米追加利上げ観測後退と米金利低下を好感、商品は貴金属が反発も原油は大幅続落、ドル円は151.80円の年初来安値更新後に円安進行が一服している。

 11月10日引け時点のRSS4月限(中心限月)は266.2円、TSR2月限(中心限月)は227.0円。週の高値はRSS275.6円/TSR230.0円、週の安値はRSS264.0/TSR222.0円。

 現物価格は円安が一服し252円程度に下落。上海ゴムは在庫の積み増しが続いており今週の上海ゴム急落につながった可能性がある。国内当先限は逆鞘13.8円に縮小、期近限月のショートカバーが終了し買い気が後退した。産地対比では依然全限月で割高圏にあるものの幅自体は限月毎にまちまちで先限程割高感が強いか。主要産地では依然雨の影響もあり売り手は慎重姿勢を崩していないとみられるが、天候が回復すれば供給面に支障はなさそうだ。目先は戻り売りを検討したいが変動幅には注意したい。中心限月は255.0~275.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp