ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。8月16日の価格はキロあたり74.78バーツ、RSS号タイ主要港9月積価格は217.0~222.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月10日時点8,401トン(前旬比972トン減)。

 7月上旬の入出庫は入庫571トン、出庫1,543トン。

◆展開予想

 OSEゴム続伸、上海ゴムは中国7月自動車生産・販売が共に前年比減少と冴えなかったものの先物市場への影響は限定的、週末に人民銀行が新たな経済支援政策実施検討と伝わると中心限月は16,000元台を回復する中で、OSEゴムも上海に連動する形で中心限月は一時329.9円まで値を切り上げた。株式は大幅上昇、堅調な米小売り指標もあって米景気への懸念が後退し買い優勢、商品も貴金属・原油共にドル安傾向やリスクオンムードの中で反発、ドル円も一時は149円台をつけ、他通貨見合いでも円安傾向が強まった。

 8月16日引け時点のRSS1月限(中心限月)は328.9円、TSR11月限(中心限月)は263.0円。週の高値はRSS329.9円/TSR263.0円、週の安値はRSS320.0円/TSR256.0円。

 現物価格は328円程、RSSは下落しUSSが上昇、成約量も増え取引が活発化している。上海ゴムは内部要因的に強含んでいるとみられ、徐々に現物・需給動向に準じた動きとなるだろう。産地の降雨傾向は変わらないものの商いの増加やTSRの限月間格差を見る限り供給面に支障は出ていないようだ。OSEゴムは現状上海ゴム連動であるものの、産地対比での割安感拡大と在庫の急速な減少を踏まえれば徐々に輸入を呼び込む水準までの上振れリスクが高まりつつあるだろう。引続き変動率が高い状況が続くとみられるのでリスク管理に注意しながら押し目買いを検討したい。中心限月は315.0~340.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp