ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約50~80トン。11月14日の価格はキロあたり38.52~38.75バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は152.0~154.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月10日現在15,418トン(前旬比35トン増)。
10月上旬の入出庫は入庫1,081トン、出庫1,046トン。

◆展開予想

 東京ゴムは続伸、上海ゴムが上昇基調を維持したことで東京も買われる展開、先限は一時184.0円まで上昇した。上海ゴムは11月限の納会を控え20-25万トンの受渡供用品が倉庫在庫から一掃されるとの噂が材料視され買い要因となっている模様。ただ、産地価格はじり高も先物市場の上昇幅に比べると緩やかで、また東京・上海ゴム共に取組は減少傾向、売り方の買戻しが価格押し上げているとみられる。週半ばには米中貿易協議への不透明感から株式が下落、ドル円の円高ドル安推移もあり、週末を控えた東京ゴムは上昇一服となっている。

 11月15日正午過ぎ現在RSS先限は181.7円前後、TSR先限は149.1円前後の取引。週の高値はRSS184.0円/TSR149.1円、週の安値はRSS176.2円/TSR148.9円。

 東京ゴム当先順鞘幅は19.0円程度、先限価格の上昇が順鞘幅拡大の主要因となった。産地価格は概ね173円程度であり、東京の期近は相対的に割安、先限価格は割高に見えるが、上海高を受けて全体として買い方有利な状況が続いている。シンガポール・上海市場と東京ゴム価格差からすれば東京は相対的に“割高”に見え戻り売りを検討したい水準であるが、2-4月限は一代高値を更新しており、売り方の買いストップ・上海ゴムの価格状況に注意しながら慎重に進める必要があるだろう。先限のレンジは169.0~187.0円を予想する。
 
東京ゴム
 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp