商品価格の予測は相対的に簡単である

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著者:近藤 雅世
 投資には様々なジャンルがある。身近なところでは、株式投資、為替取引があり、少し専門的になると債券投資・不動産投資等がある。価格が動けば何でも良い。基本は安く買って高く売ることで利益が出る。どちらが先でも構わない。株式は現物投資のため、空売りをするときは株を借りてくる必要があり、日歩と呼ばれる金利がかかる。

 その点商品先物投資は売りからでも買いからでもコストは同じである。従って収益機会は現物投資の二倍ある。

 どの投資でも問題は価格の予測が可能かどうかという点である。競馬の馬券を買う場合の血統とか、重馬場に強いと馬とか、ジョッキーが熟練である等の予測要因はあるが、十数頭が競う中で予想を的中させるのはかなり難しいであろう。これがルーレットやサイコロの出目などになると皆目予測はつかなくなる。

 株価の場合はどうであろうか? 企業業績というものは対象企業に勤務している社員ですら、なかなか予測は付かないものである。自分の部局が儲かっていても、どこかで大損する部局があるかもしれない。現在生産している商品はいずれ商品寿命が来るかもしれない。企業が大きくなればなるほど、収益予測は難しくなる。ましてやその企業は何をやっているのかを詳しく知らない外部の人間が企業価値の増減を予測することは簡単であろうか?

 数年前にインターネットの発達によりGoogleやFacebookが巨額の収益を産むことを予測した人はどれだけいるであろうか。

 産業の将来を予測することは、ある程度時代の流れを読めば可能かもしれないが、その産業の中でどの企業がリーダーになるかを予測することはかなり困難だと思われる。ましてや、日夜世界中の政治経済の動きがそうした企業価値以外に株価を動かす要因となり、外人投資家がどの日本株を買うのかを知ることはほぼ不可能であろう。

 ドル円はすでに50年近く見ているが、ドルが強くなるか円が強くなるかの予測が出来たことはほとんどない。結果論では言えるが、今円高になるのか円安になるのかと問われると返答に窮することになる。ましてやなじみのない為替の予測はサイコロの目と同様になる。

 何が言いたいのかというと、こうした株式投資等よりも商品投資の価格予測の方がはるかに論理的であり、価格予測が簡単だということを筆者は体験的に知覚している。商品の価格は需給で決まる。金の需給は需給以外の要因もあるので少し難しいが、原油や穀物等は豊富なデータがあり、需要と供給が半年後に

 どうなるかはある程度予測可能である。来年7月から証券会社で商品先物取引が取引可能になる。世界に大きく後れを取っている日本の商品先物取引が多くの投資家に理解されて発展することを望んでいる。

このコラムの著者

近藤 雅世(コンドウ マサヨ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。商品ファンドを日本で初めて作った一人。2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンスを設立。代表取締役社長就任。 URL:http://commi.cc/ eメール:kondo@commi.cc