ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約80~100トン。11月21日の価格はキロあたり38.75~39.02バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は160.0~162.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月20日現在15,468トン(前旬比50トン増)。
10月中旬の入出庫は入庫732トン、出庫682トン。

◆展開予想

 東京ゴムは急騰、20日に上海ゴム1月限が12,500元を回復すると東京も追随、185円を突破すると187円まで上伸した。先週に引き続き、上海ゴム受渡供用品減少・中国人民銀の利下げ等の話題はあるものの、新規材料は判然としない。米中貿易協議は一進一退で明確な解決の糸口は見えず、株式・為替の不安定要因となっているが、ゴム価格には影響少なく、木曜の上海ゴムは上値追いの展開、一時12,845元、東京は190.4円まで買われたが、週末を控え高値圏では売られ上げ幅を縮小する展開となっている。

 11月22日正午過ぎ現在RSS先限は188.1円前後、TSR先限は149.1円前後の取引。週の高値はRSS190.4円/TSR149.1円、週の安値はRSS178.5円/TSR149.1円。

 東京ゴム当先順鞘幅は17.0円程度、産地対比での割安修正が生じた。産地価格は概ね174円程度であり、上海・東京市場の急騰にも関わらず、取引数量・価格上昇幅共に盛り上がりを欠く展開、東京市場の2月限以降は価格面で産地対比上鞘の状況にあると言えるだろう。今週は上海ゴムの急騰により予想レンジを大きく上回る上昇となったが、他市場・産地対比での“割高幅”は拡大しており、戻り売りの方針は維持、上海ゴムの値動きに注意しながら取引を進めたい。先限のレンジは175.0~190.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp