ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約90~110トン。11月28日の価格はキロあたり38.96~40.12バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は159.0~161.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月20日現在15,468トン(前旬比50トン増)。
10月中旬の入出庫は入庫732トン、出庫682トン。

◆展開予想

 東京ゴムは反落、上海ゴムが下落し東京も連れ安となった。上海ゴムの中心限月は今週半ばに5月限へ移行、月曜日に13,000元まで上昇したが、週末を控え12,500元近辺まで下落、東京ゴム5月限も一時192.5円まで上昇したが上海安を受け185円強まで下落した。先週までの価格上昇・今週の価格下落にゴム独自の材料は見受けられないものの、米国感謝祭休場の木曜日にトランプ大統領が香港人権法に署名、中国はそれに反発し、米中貿易協議への不透明感が強まっておりゴムのみならず金融市場全体への負の影響が懸念される。

 11月29日正午過ぎ現在RSS先限は185.9円前後、TSR先限は149.1円前後の取引。週の高値はRSS192.5円/TSR149.1円、週の安値はRSS185.7円/TSR149.1円。

 東京ゴム当先順鞘幅は18.0円程度、鞘面での大きな変化はない。先週までの先物価格上昇を反映し産地価格は小幅に値を切り上げ177円程度、取引数量等も目立った動きはない。産地見合いでの東京ゴム価格も相対的な期近安・期先高は継続、ただ、今週の下落により先週までの他市場・産地対比“割高感”は薄れている。目先の焦点は上海・東京共にどこで下げ止まるかだろう。東京は185円を下回ると調整下落幅が大きくなる可能性もあり、取引は余裕をもって進めたい。先限のレンジは175.0~190.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
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