「エピック・フューリー=壮絶な怒り」作戦

著者:菊川 弘之
ブックマーク
 米国とイランは26日、スイスのジュネーブでイラン核開発問題を巡る高官協議を開いたが、米国はイラン中部ナタンズなどの核施設3カ所の解体、濃縮ウランの国外搬送などを要求するなどイランが飲めない無理な要求を突きつけ、断らせたのは、ベネズエラ沖に配置していたジェラルド・フォード空母群が配置に付く時間稼ぎだった格好だ。

 イランは即日、報復攻撃に出た。国営メディアによると、イラン革命防衛隊はアラブ首長国連邦(UAE)やバーレーン、カタールの米軍基地を攻撃したと発表。イランがどの程度の反撃能力を持ち、現段階で行使する意思があるかが焦点だ。

 トランプ大統領は3月1日、イラン最高指導者だったハメネイ師の死亡を受けた同国の暫定指導部(イランのペゼシュキアン大統領を含む3人)と協議することに合意したと発表しており、マーケットは、この協議の行方を見極めようとしている。

 25年6月のイラン攻撃で米軍は地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の25%を消費したとされる。地対空ミサイルシステム「パトリオット」もウクライナ戦争で在庫が不足している。米軍の兵器浪費は台湾などへの供給不足を招くと共に、在庫補填と言う観点からは、米経済効果は高いものの、米中間選挙に向けて長期戦は避けたいだろう。


 

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

日産証券インベストメント株式会社 チーフ・ストラテジスト / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。

https://www.nsinvestment.co.jp/

http://market-samurai.livedoor.biz/