先週末のWTI原油は前週比2.63ドル高の96.31ドル、ブレント原油は7.20ドル高の105.93ドルとなった。
先週の原油市場は、米・イランの軍事的・外交的緊張を主因とした高いボラティリティのもと、週を通じて上昇基調が続きました。週明けの4月20日、イラン外相による「ホルムズ海峡の商船完全開放」宣言を受けてWTIが一時11%超急落しましたが、その後イランが海峡を再封鎖し、通航船舶への発砲や米軍によるイラン船舶拿捕が相次いだことで、月曜日にはブレントが5%超・WTIが6%前後急騰するなど、わずか数日で「急落→急騰」の乱高下となりました。4月21日~22日にかけては、強弱材料が混在する中でブレントが95ドル前後で不安定な動きとなりました。イランが「封鎖解除の兆候を受け取った」と表明する場面もありましたが、米軍による拿捕・阻止行動は継続し、供給制約は解消されないままブレントは100ドル近辺まで上昇しました。4月23日には、革命防衛隊による商船3隻の拿捕・攻撃が報じられ、外交面ではパキスタン仲介による協議案もイラン側の参加拒否により頓挫しました。米EIAの週間統計で主要精製品在庫が市場予想を上回る減少を示したことも重なり、WTIは92.96ドル、ブレントは101.73ドルに達しました。4月24日には、トランプ大統領が「機雷敷設船舶は撃沈せよ」とソーシャルメディアに投稿し、先物はさらに上昇。ブレントは1バレル106ドルを超え、今年の上昇率は約75%に達しました。週間ではブレントが約17%上昇し、5日続伸と1月以来最長の連続上昇を記録しました。

出所:みんかぶ先物WTI原油先物複合チャート
今週も引き続き、ホルムズ海峡をめぐる米・イラン交渉の行方が最大の焦点となります。イランは「封鎖と脅迫こそが交渉の障害」として強硬姿勢を崩しておらず、米国も港湾封鎖の継続方針を維持しており、交渉は事実上の膠着状態にあります。BOKフィナンシャルのキスラー氏が指摘するように「膠着が続く限り価格上昇への抵抗が最も少ない道が続く」との見方が市場のコンセンサスとなっており、地政学的リスクプレミアムは高止まりしやすい環境です。仮にパキスタン等の仲介による外交進展があれば原油価格は一時的に大幅下落する可能性がありますが、ゴールドマン・サックスが指摘するようにペルシャ湾の生産が本格回復するには「数ヶ月」を要するため、下落も一時的にとどまる公算が大きいといえます。逆に交渉が決裂し緊張が再エスカレートした場合、ブレントは110ドル超を試す展開も視野に入ります。米EIAは2026年第2四半期のブレントを115ドルと予測しており、現在の供給途絶が続けばその水準への接近も否定できません。いずれのシナリオにおいても、トランプ大統領の発言や米軍・イランの動向といったヘッドラインに敏感に反応する高ボラティリティ相場が続く見通しであり、上振れリスクを内包した不安定な展開が想定されます。
先週の原油市場は、米・イランの軍事的・外交的緊張を主因とした高いボラティリティのもと、週を通じて上昇基調が続きました。週明けの4月20日、イラン外相による「ホルムズ海峡の商船完全開放」宣言を受けてWTIが一時11%超急落しましたが、その後イランが海峡を再封鎖し、通航船舶への発砲や米軍によるイラン船舶拿捕が相次いだことで、月曜日にはブレントが5%超・WTIが6%前後急騰するなど、わずか数日で「急落→急騰」の乱高下となりました。4月21日~22日にかけては、強弱材料が混在する中でブレントが95ドル前後で不安定な動きとなりました。イランが「封鎖解除の兆候を受け取った」と表明する場面もありましたが、米軍による拿捕・阻止行動は継続し、供給制約は解消されないままブレントは100ドル近辺まで上昇しました。4月23日には、革命防衛隊による商船3隻の拿捕・攻撃が報じられ、外交面ではパキスタン仲介による協議案もイラン側の参加拒否により頓挫しました。米EIAの週間統計で主要精製品在庫が市場予想を上回る減少を示したことも重なり、WTIは92.96ドル、ブレントは101.73ドルに達しました。4月24日には、トランプ大統領が「機雷敷設船舶は撃沈せよ」とソーシャルメディアに投稿し、先物はさらに上昇。ブレントは1バレル106ドルを超え、今年の上昇率は約75%に達しました。週間ではブレントが約17%上昇し、5日続伸と1月以来最長の連続上昇を記録しました。

出所:みんかぶ先物WTI原油先物複合チャート
今週も引き続き、ホルムズ海峡をめぐる米・イラン交渉の行方が最大の焦点となります。イランは「封鎖と脅迫こそが交渉の障害」として強硬姿勢を崩しておらず、米国も港湾封鎖の継続方針を維持しており、交渉は事実上の膠着状態にあります。BOKフィナンシャルのキスラー氏が指摘するように「膠着が続く限り価格上昇への抵抗が最も少ない道が続く」との見方が市場のコンセンサスとなっており、地政学的リスクプレミアムは高止まりしやすい環境です。仮にパキスタン等の仲介による外交進展があれば原油価格は一時的に大幅下落する可能性がありますが、ゴールドマン・サックスが指摘するようにペルシャ湾の生産が本格回復するには「数ヶ月」を要するため、下落も一時的にとどまる公算が大きいといえます。逆に交渉が決裂し緊張が再エスカレートした場合、ブレントは110ドル超を試す展開も視野に入ります。米EIAは2026年第2四半期のブレントを115ドルと予測しており、現在の供給途絶が続けばその水準への接近も否定できません。いずれのシナリオにおいても、トランプ大統領の発言や米軍・イランの動向といったヘッドラインに敏感に反応する高ボラティリティ相場が続く見通しであり、上振れリスクを内包した不安定な展開が想定されます。

