[Vol.2233] ホルムズ海峡封鎖も減産継続の動機に

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反落。中東情勢の鎮静化期待などで。84.20ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。4,244.82ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は17,565元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年08月限は557.0元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2517.57ドル(前日比69.27ドル拡大)、円建てで13,546円(前日比194円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(6月12日 18時50分時点 6番限)
22,216円/g
白金 8,670円/g
ゴム 428.4円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「ホルムズ海峡封鎖も減産継続の動機に」
前回は、「高まる協調減産継続の温度感」と題して、協調減産と自主減産のイメージ(2026年6月時点)について、述べました。

今回は、「ホルムズ海峡封鎖も減産継続の動機に」と題して、NY原油先物(期近)日足終値の月間平均について、述べます。

以前の「[Vol.2230] 第40回・第41回会合から読み取れる思惑:MSC」で述べた、第40回会合から第41回会合にかけて生じた変化を考慮すれば、現時点でですが、OPECプラスは、原油生産量が急減する前の水準まで生産量を戻す(増やす)ことを考慮するなど、何らかの形で協調減産を延長する可能性が高いと言えます。これは中長期視点で原油相場に上昇圧力をかける要因になり得ます。

ホルムズ海峡が実質的に封鎖されていることにより、足元、アラビア湾(ペルシャ湾)沿岸の産油国の原油輸出量が大幅に減少しています。この「量」のマイナス面を補うためには「質」、この場合は単価、つまり原油相場を高止まりさせることで、一定の収益を維持することができます。

こうした点も、OPECプラスが協調減産を継続する動機になると筆者は考えています。OPECプラスの動向を一つの要因とし、原油相場は以下の図のとおり、長期視点で高止まりする可能性があります。

図:NY原油先物(期近)日足終値の月間平均 単位:ドル/バレル
図:NY原油先物(期近)日足終値の月間平均 単位:ドル/バレル
出所:Investing.comのデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。