金が支配し、銅が未来を映す ―2026年コモディティ相場の“勝ち筋”とは―

著者:村石 充
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2026年のコモディティ市場は、非常に分かりやすい構図になっています。
それは

「守りの金」
「攻めの銅」
この2つの軸による“二極化相場”です。

■ 金は「安全資産」から「通貨代替」へ

現在の主役は間違いなく金(ゴールド)です。

価格は歴史的高値圏にあり、その背景には
・各国中央銀行の継続的な買い
・地政学リスクの長期化
・ドルへの信認低下
といった要因があります。

注目すべきは、金の役割が変化している点です。

従来は「リスク回避の資産」でしたが、
現在はそれを超えて

“通貨の代替資産”
としての性格を強めています。

つまり今の金は、
単なる逃避資金ではなく

グローバルマネーの本流が流れ込む市場
になっているのです。

■ 銅は「次世代インフラ」の象徴

一方で、攻めの資金が向かっているのが銅です。
銅価格の背景には明確な成長テーマがあります。

・AI・データセンター投資の拡大
・電力インフラの増強
・EV(電気自動車)の普及

これらすべてに共通するのは

「電力」と「配線」=銅が必要不可欠
という点です。

さらに供給面では
・新規鉱山開発の遅れ
・既存鉱山の品位低下
があり、需給は引き締まりやすい構造です。

つまり銅は
景気敏感ではなく“構造的に上がりやすい資産”
へと変わりつつあります。

■ アルミは「テーマ銘柄」だが主役ではない

同じ産業用金属でもアルミニウムは少し立ち位置が異なります。

・軽量化需要(EV・航空機)
・脱炭素との親和性
といったテーマ性はあるものの、

価格は
・電力コスト
・生産制約
の影響を強く受けるため、

資金の集中度では銅に劣る
のが現状です。

■ 投資資金の流れはこう読む

現在の資金の動きは非常にシンプルです。

・守りの資金 → 金
・攻めの資金 → 銅

この構図を理解するだけで、
相場の“軸”が見えてきます。

■ 次に狙うべきは「派生銘柄」

さらに重要なのはここからです。
この二極構造は、次の資金ローテーションを生みます。

例えば
・金高騰 → 銀・プラチナへ資金シフト
・銅上昇 → 電線株・関連素材へ波及

つまり
主役の次に来る銘柄を狙うフェーズ
に入りつつあります。

■ 日本株への影響

コモディティの動きは、日本株にも直結します。

例えば
・非鉄大手 → 住友金属鉱山 (5713)
・総合素材 → 三菱マテリアル (5711)

これらは金・銅価格の上昇が追い風になります。

また
・電線株
・総合商社
にも資金波及が期待されます。

■ まとめ:2026年の“勝ち筋”

2026年のコモディティ市場はシンプルです。

・金が「今」を支配し
・銅が「未来」を織り込む

この2つの軸を起点に
✔ どこに資金が流れているか
✔ 次にどこへ向かうか
を読むことが、

今年の投資戦略のカギになります。

Dual-Structure Market
出所:フジトミ証券作成

 

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このコラムの著者

村石 充(ムライシ ミツル)
フジトミ証券(株) 投資助言事業部チーフアナリスト / 認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
1996年より金融業界に身を置き、商品先物オプションやFXの自己ディーリングを通じて多様なトレード手法を習得。2007年に日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)を取得。現在はYouTube「フジトミチャンネル」にて、独自のサイクル理論と金融占星術を軸に、プライスアクションや移動平均線を組み合わせた実戦的な相場戦略を配信。投資助言サービスでは、金・白金・原油などの商品先物から、日経225・NASDAQ100といった株価指数まで、エビデンスに基づいた売買タイミングを提供している。