[Vol.2234] 株と金(ゴールド)の「逆・逆相関」

著者:吉田 哲
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原油反落。中東情勢の鎮静化期待などで。80.17ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。4,357.25ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は17,760元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年08月限は530.8元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2574.5ドル(前日比47.90ドル拡大)、円建てで13,894円(前日比61円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(6月15日 18時47分時点 6番限)
22,890円/g
白金 8,996円/g
ゴム 435.7円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「株と金(ゴールド)の『逆・逆相関』」
前回は、「ホルムズ海峡封鎖も減産継続の動機に」と題して、NY原油先物(期近)日足終値の月間平均について、述べました。

今回は、「株と金(ゴールド)の『逆・逆相関』」と題して、S&P500とNY金(ゴールド)先物の価格推移について、述べます。

金(ゴールド)市場を短中期と中長期の二つの視点から考察します。短中期では、有事であるにもかかわらず「株高・金安」が生じる「逆・逆相関」に注目し、複数の材料がもたらす上下の圧力の相殺という観点からその背景を探ります。

一方、中長期では、通貨供給量の増加や社会の多様化がもたらす「光と影」に着目し、株と金(ゴールド)が同時に上昇する構造を考察します。金(ゴールド)相場を読み解く新たな視点を提示します。

以下の図は、S&P500種指数(以下S&P500)と、NY金(ゴールド)先物の価格推移です。大まかに言えば、株と金(ゴールド)の短・中期視点の価格推移です。2026年2月のイラン戦争勃発後、株は大きく上昇し、金(ゴールド)は大きく下落しています。

「株高・金(ゴールド)安」だから教科書通りだ、という考えもあろうかと思います。ただしこの期間、イラン戦争が継続している最中だったことを振り返れば、株が下がって、金(ゴールド)が上昇しているはず、という考えも浮上するのではないでしょうか。

まずはこの戦争時の「株高・金(ゴールド)安」について、逆相関の逆の値動きであることから「逆・逆相関」と呼ぶことにします。教科書の逆、とも言えます。一体何が起きているのでしょうか。なぜ、教科書と逆のことが起きてしまうのでしょうか。次回以降、説明いたします。

図:S&P500とNY金(ゴールド)先物の価格推移
図:S&P500とNY金(ゴールド)先物の価格推移
出所:ブルームバーグおよびInvesting.comのデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。