[Vol.2215] 改めて「原油は経済の血液」であると認識

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。102.78ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。4,544.59ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。26年09月限は17,740元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。26年07月限は681.1元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2572.39ドル(前日比8.21ドル縮小)、円建てで14,010円(前日比30円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(5月19日 18時43分時点 6番限)
23,931円/g
白金 9,921円/g
ゴム 415.4円/kg
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 月足 単位:ドル/バレル
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「改めて『原油は経済の血液』であると認識」
前回は、「ポテチの包装材が白黒、追熟バナナが不足」と題して、WTI原油(月間平均)と日本の原油輸入単価(2026年3月まで)について、述べました。

今回は、「改めて『原油は経済の血液』であると認識」と題して、石油化学コンビナート内のイメージと石油化学「基礎製品」と「誘導品(中間品)」について、述べます。

ナフサは、ガソリンに似た透明な液体です。ガソリン、ジェット燃料、灯油、軽油、重油などと同様、石油製品の一つです。以下の図は、石油化学コンビナート内のイメージと、石油化学基礎製品および石油化学誘導品(中間品)を示しています。

輸入された原油は、石油化学コンビナート内の石油化学工場の炉で加熱・蒸留されます。比較的低い温度でLPガスやガソリン、ナフサなど、比較的高い温度で重油、アスファルトなど、さまざまな石油製品が精製されます。

これらは、一度の精製で複数の石油製品が精製される「連産品」ゆえ、特定の石油製品のみを精製することはできません。このため、輸入している石油製品もあります。ナフサもその一つです。

原油を精製したり、輸入したりして獲得したナフサは、石油化学コンビナート内の分解工場にて、石油化学基礎製品と呼ばれる、エチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどになります。

そしてこれらは、石油化学誘導品(中間品)と呼ばれる、各種メーカーが仕入れる、さまざまな製品を作る一つ手前の段階の品になります。ナフサ由来の石油化学誘導品(中間品)は、最終的に人々の衣食住の深部に届いています。

原油は経済の血液と呼ばれることがあります。輸送に関わる燃料や、熱や音、光を発生させるためのエネルギー源という側面もありますが、ナフサ由来の石油化学誘導品が人々の衣食住の深部に届いていることもまた、原油が経済の血液と呼ばれるゆえんです。

図:石油化学コンビナート内のイメージと石油化学「基礎製品」と「誘導品(中間品)」
図:石油化学コンビナート内のイメージと石油化学「基礎製品」と「誘導品(中間品)」
出所:資源エネルギー庁のデータおよび各種情報源を基に筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。