ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約110~130トン。1月16日の価格はキロあたり39.99~42.25バーツ、RSS3号タイ主要港1月積価格は173.0~175.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、12月20日現在14,125トン(前旬比358トン減)。
12月中旬の入出庫は入庫563トン、出庫921トン。

◆展開予想

 週明けの上海ゴムが急上昇したことから、東京ゴムも追随し先限は208.2円まで上昇、昨年6月以来の高値を更新した。背景には中国政府によるハイブリット車新エネ車適合範囲への組み入れ、またその購入費用補助金維持の方針等が挙げられるも詳細は判然としない。その後は利益確定動きもあり伸び悩んだが、週末に向けて再上昇し先限は一時208.7円を付け再び高値を更新した。今週水曜日には米中が貿易協議の「第一段階合意」に署名し、米株は上昇継続、ドル円は110円台まで円安進行、東京ゴムの上昇を支援した。

 1月17日正午過ぎ現在RSS先限は206.7円前後、TSR先限は174.3円前後の取引。週の高値はRSS208.7円/TSR174.3円、週の安値はRSS201.2円/TSR166.5円。

 東京ゴム当先順鞘幅は31.0円程度に拡大、先限は急上昇も当月限は買い気が集まらず“期限切れ”貨物が嫌気されたようだ。産地価格はじり高傾向が続いており、後追いながら東京ゴムの価格を正当化する形になっている。また、依然として上海ゴムがゴム市場の価格形成を主導、上海ゴム自体は上昇トレンドを維持しており、目先は13,000元を維持できるか否かが一つの節目となりそうだ。明確に割り込むようであれば売り、今の水準を維持できるようであれば上昇トレンド継続と考える。先限のレンジは200.0~210.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp