ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約230~250トン。1月23日の価格はキロあたり40.75~42.05バーツ、RSS3号タイ主要港2月積価格は170.0~172.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、1月10日現在13,712トン(前旬比258トン減)。
1月上旬の入出庫は入庫403トン、出庫661トン。

◆展開予想

 週明けから上海ゴムが急落、東京ゴムも200円を割り込むと売りが加速し先限は一時181.8円と約2か月ぶり安値を付けた。背景には中国国家資産規制当局が国営企業の商品取引ヘッジ上限を年間取引量の80%(変更前90%)に制限するとの声明を発表したことで買いヘッジ玉の手仕舞いが進むのではという観測が生じたこと、また春節休暇を控えた中国で新型肺炎感染拡大を嫌気したリスクオフムードが広がったことが挙げられる。ドル円も株式下落等の影響から109円台半ばまで円高が進行し東京ゴムの価格押し下げ要因となった。

 1月24日正午過ぎ現在RSS先限は183.9円前後、TSR先限は167.6円前後の取引。週の高値はRSS206.8円/TSR174.3円、週の安値はRSS181.8円/TSR167.4円。

 東京ゴム当先限は約-23.0円に縮小、先限急落も当月限は産地対比の割安に着目した買い気が見られた。上海ゴムは13,000元を割込んでから1,000元弱下落、目先は下げ止まり位置を探る展開、東京も同様だろう。産地価格は190円程度と東京は全限月で下鞘圏まで下落している為、突っ込み売りは産地価格下落以外では控えたい。基本姿勢は戻り売りだが、産地対比での割安幅次第では買いも選択肢となろう。来週一週間は中国市場が休場の為、流動性低下・価格変動幅増大に注意したい。先限のレンジは180.0~195.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp