週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 今週の原油相場は引き続き軟調な展開が想定されそうか。中国を中心に広がっている新型コロナウイルスによる肺炎への懸念でリスク回避ムードが強まっていることや、武漢の空港閉鎖や公共交通機関の停止、中国全土でも帰省や旅行を控えるよう促されており、ジェット燃料等の石油製品需要の落ち込みが懸念される。また、心理的な影響により消費の落ち込みも予想される中で、経済の後退が警戒され株価が下落していることも重しとなりそうだ。リビアの石油関連施設によって減産が続いていることは支えとなりそうだが、米国やその他OPEC加盟国の増産で埋め合わせることが可能との思惑もあり大きな上昇は見込みにくそうだ。短期的な下げ過ぎ感から多少の押し目買いはあってもおかしくはなさそうだが、上値は重いと考えていた方が無難そうか。
 

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。