ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約100~120トン。1月30日の価格はキロあたり40.40~42.05バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は168.0~170.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、1月10日現在13,712トン(前旬比258トン減)。
1月上旬の入出庫は入庫403トン、出庫661トン。

◆展開予想

 週明けの東京ゴムは上海・シンガポール市場休場の中で急落、先限は一時昨年10月末以来となる170.0円を付けた。ただ、翌日以降はシンガポール市場が再開し東京対比の下落幅が限定であった為、東京は買戻しの動きが優勢、先限は185.7円まで値を戻すも、週末にかけては売り直され続落の動きとなった。ドル円は新型肺炎感染拡大を嫌気して株式市場が弱含むと108円台後半まで円高が進行、ゴム価格押し下げ要因となった。

 1月31日正午過ぎ現在RSS先限は180.5円前後、TSR先限は156.0円前後の取引。週の高値はRSS186.3円/TSR167.6円、週の安値はRSS170.0円/TSR156.0円。

 来週月曜日から上海ゴムは取引再開予定であり、焦点はいくらで寄付くかだろう。東京市場は先週木曜日の上海ゴムの下落を先週末・今週初で織り込んでおり、上海・東京市場の価格差に大きな違和感はない。一方で、今週銅価格は急落しており、現状の価格水準であれば上海銅はストップ安で寄付きそう、上海の他商品も影響を免れないとすればゴム価格も下落スタートとなりそうだ。他方、産地価格は185-190円近辺とみられ東京市場は下鞘水準にあることから、産地主導での値崩れが起きないとすれば東京の下落余地は限定的とみられる。想定価格レンジを広めに設定し押し目買い、戻り売りで臨みたい。先限のレンジは170.0~190.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp