新型コロナウィルスと金価格 その5

著者:近藤 雅世
 いよいよ金の真価が発揮された。世界的な株価の下落に反して金価格が急騰したのだ。恐らく金は最も優れた安全資産と世界が認識したことを証明しているのではなかろうか。

 米国株価の下落を受けて日本の株価も同様に下落した。2020年2月25日の株価と東京商品取引所の金価格を比較してみると、別添のようになる。

 2017年初めを100とした場合、東京金価格は+33.4%上昇しているのに対し、日経225は15.4%高であり、金の方が1.16倍上昇している。2018年の場合は金が23.8%高、日経225が▲3.8%安、その差は1.29倍、2019年初めからは金が+30.2%高に対して日経225は+15.6%高でありその差は1.13倍である。

 金の価格のピークで測っているので、株価は不利であり今後どうなるかはわからないが、株価がコロナウィルスの影響を織り込んで急落した2月25日時点の金と株価の比較は明らかに金の投資の方がいつの時点からでも有利であったことを示している。

 今後については、コロナウィルスがパンデミックとなり世界に蔓延するのか、数週間~数ヵ月で収束するのかによって変わってくる。一層パンデミック的になれば、この格差は更に拡大するであろう。
 

 

このコラムの著者

近藤 雅世(コンドウ マサヨ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。商品ファンドを日本で初めて作った一人。2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンスを設立。代表取締役社長就任。 URL:http://commi.cc/ eメール:kondo@commi.cc