週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 今週の原油相場はWTIで45ドル、ブレントで50ドルの節目を維持できるか再び下に走るかに注目。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大懸念からNYダウは12日の過去最高値から4000ドル近くの暴落となり石油市場も需要後退見通しから一方通行の下げ局面となった。目先は3月5日のOPEC臨時総会、6日のOPECプラス会合で産油国の減産合意ができるかが焦点となる。サウジは先日のJTCでの日量60万Bの減産勧告を上回る100万Bの減産提案をすると報じられているが、ロシアの出方が最大の焦点となる。仮に合意が曖昧となり、新型肺炎の感染拡大、パンデミック化が危惧される展開になるとテクニカル的にはWTIの40ドル、ブレントで45ドル近辺までの下げを覚悟する流れとなる可能性も否定できない。
 
NY原油チャート
 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。