ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は減産期のため目立った成約なし。4月16日の価格はキロあたり36.99~37.49バーツ、RSS3号タイ主要港5月積価格は146.0~148.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、3月31日現在12,862トン(前旬比72トン増)。
3月下旬の入出庫は入庫1,500トン、出庫1,428トン。

◆展開予想

 東京ゴムは150円台で横ばい、上海ゴムも中心限月で10,000元を挟んだ動きに終始、主要産地が減産期入りしているため新規材料に乏しく、狭いレンジ内で方向感を欠く展開であった。新型コロナウイルスの感染拡大は欧米共に概ね一服感があり、経済活動再開への動きが検討され始めている。株式市場はそれらを好感し反発傾向であるが、ドル円は前週比円高方向で推移し東京ゴムの上値抑制要因となった。

 4月17日正午過ぎ現在RSS先限は153.7円前後、TSR先限は123.5円前後の取引。週の高値はRSS154.5円/TSR125.3円、週の安値はRSS149.0円/TSR123.5円。

 主要産地は減産期中のため取引は閑散だが、産地価格は155円程度と先週の先物市場の上昇を反映し上昇、東京市場の期近限月は依然として“割安圏”と言えるだろう。ただ、4月17日(金)発表の中国第1四半期中国GDPがマイナスに転じるなど、世界的な経済活動の停滞はゴムをはじめとする商品市場に悪影響を与えており、ゴム価格の本格回復には実需面からの支援も必要だろう。割安局面では押し目買いを狙いつつ、戻り場面では利食いも入れていきたい。先限のレンジは145.0~160.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp