米国の原油在庫、あと800万バレルで統計史上最高

原油
著者:吉田 哲
原油反発。主要株価指数の反発などで。17.25ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドルインデックスの反落などで。1,729.35ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年09月限は9,965元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。20年06月限は229.0元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで916.4ドル(前日比2.6ドル拡大)、円建てで3,241円(前日比4円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(4月30日 18時38分頃 先限)
 5,893円/g 白金 2,652円/g 原油 20,580円/kl
ゴム 150.9円/kg とうもろこし 21,750円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
東京原油 1時間足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「米国の原油在庫、あと800万バレルで統計史上最高」

今回は「米国の原油在庫、あと800万バレルで統計史上最高」として、昨日、EIA(米エネルギー省)が公表した週間石油統計から、米国全体の原油在庫について述べます。

以下のグラフは、米国全体の原油在庫(青線)と、2020年4月時点で報じられている在庫の上限(オレンジ点線)です。

昨日公表された、4月24日(金)時点の米国の原油在庫は5億2763万バレルでした。

また、2020年4月時点で公表されている在庫の上限は6億5344万バレルで、4月20日時点の在庫の空きは1億2581万バレルです。

在庫の空き容量については、以前の「NY原油、1983年の取引開始以来、価格が初のマイナス②」で述べた、WTI原油の主な集積地であるオクラホマ州クッシング地区よりは、ひっ迫してはいない、ことがわかります。

ただ今の原油在庫の水準は、1982年8月20日の統計開始以来、10番目に多い水準です。

統計史上最高の5億3554万バレルにあと791万バレルに迫ったわけですが、この数週間の週次ベースでの増減において、791万バレルの増加は、決して珍しくありません。

4月24日は前週比899万バレル増加で、その前週は1502万バレル増加、その前週は1924万バレル増加でした。

つまり、来週の同統計で、米国の原油在庫が統計史上最高となる可能性は十分あるわけです。

仮に統計史上最高に達した場合、米国国内の原油のモノ余り・だぶつき感が強まり、心理的に原油市場(特にNY原油先物市場)を冷やす要因になるとみられます。

加えて、原油在庫がだぶついているため、NY原油先物6月限の納会日(5月19日)直前に、4月20日と同様、期近限月(現在は6月限)がマイナス価格におちいるのではないか?という懸念が強まる可能性もあります。

次回の同統計の発表は、5月6日(水)(日本時間7日木曜未明)です。注目したいと思います。

図:米国の原油在庫と2020年4月時点の在庫容量の上限 単位:千バレル
米国の原油在庫と2020年4月時点の在庫容量の上限

出所:EIA(米エネルギー省)のデータより筆者作成

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 1977年生まれ。大学卒業後、コモディティ業界に入る。2007年からコモディティアナリストとして商品の個別銘柄分析や情報配信を担当。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。楽天証券ウェブサイトにレポート「週刊コモディティマーケット」を掲載(毎週金曜更新)。各種メディアでも独自の視点を織り交ぜながら関連情報を幅広く配信している。