ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は引き続き目立った成約なし。5月14日の価格はキロあたり37.45~39.80バーツ、RSS3号タイ主要港6月積価格は146.0~148.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、4月20日現在12,424トン(前旬比257トン減)。
4月中旬の入出庫は入庫458トン、出庫715トン。

◆展開予想

 東京ゴムは小動き、週前半は株式・原油等が高値圏から下落する流れに追随し154円台から下落したものの、安値を売る地合いとはならず、151円程度では押し目買い優勢となり反発、結局週間での動意が5円を下回った。中国4月の指標は新車販売台数、鉱工業生産は前年同月でそれぞれ4.4%増、3.9%増の一方、小売売上高は7.5%減と都市封鎖からの生産回復が伺われるが、消費者動向の先行きは懸念されるところだろう。その他株式市場は下落調整の動きだが、ドル円は107.30円程度と前週比円安推移で東京ゴム価格にはプラスに働いた。

 5月15日正午過ぎ現在RSS先限は152.7円前後、TSR先限は120.3円前後の取引。週の高値はRSS154.6円/TSR120.3円、週の安値はRSS150.7円/TSR120.3円。

 今月も引き続き主要産地が減産期中のため取引は閑散で産地価格は155円程度、東京市場は中国・シンガポール見合いで価格変動しているが概ね“中立圏”で仕掛けづらい環境、材料待ちの状況だ。ゴムと他市場との連動性で言えば、今週は株式市場との連動性が薄れ、商品市場とのそれが強まった印象であり、原油等の価格持ち直しが継続すればゴムの上昇を想定しても良いだろう。ただ、ゴム市場が明確なトレンドを描けるかは不透明であり目先は動意に欠ける展開となりそうだ。先限のレンジは引き続き145.0~160.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp