週刊石油展望

著者:三浦 良平
ブックマーク
 今週の原油相場は需給改善見込みから上値試しの相場展開を予想する。19日にWTI6月限の納会を迎えるが前回納会前にマイナス価格まで暴落したことから警戒感はあるものの、世界各国がロックダウンの解除、経済社会活動を再開する兆しを見せ需要見通しが改善していることが好感されている。EIAの週報で米原油在庫は4か月ぶりに前週比減少、IEA月報でも下半期には世界の原油在庫が減少に転じる見通しが示された。また、ドバイ原油は6月以降、限月間格差がフラットまで改善されており底堅い展開となりそうだ。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大第2波の可能性や米中対立の再燃懸念もあるだけに依然、ボラティリティの大きい相場付きが想定されるだけに資金管理に十分注意したトレード手法で臨みたい。
 

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。