ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は引き続き目立った成約なし。5月28日の価格はキロあたり37.35~37.71バーツ、RSS3号タイ主要港6月積価格は146.0~148.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月20日現在12,053トン(前旬比134トン減)。
5月中旬の入出庫は入庫940トン、出庫1,074トン。

◆展開予想

 東京ゴム先限は週間では上昇も主因は新甫11月限の順鞘発会によるもので、動意に欠ける展開が続いた。上海ゴムも先週末高値維持に失敗すると取組を減少させながら下落したが、先週来の安値圏では取組が再度増加、上海市場でもレンジ内での動きが意識されているようだ。株式市場は日経平均が2月以来となる22,000円を一時回復する強い値動きとなったものの、原油等の商品市場は上昇一服し株式・商品市場間で温度差のある週であった。

 5月29日正午過ぎ現在RSS先限は153.8円前後、TSR先限は124.0円前後の取引。週の高値はRSS155.4円/TSR124.0円、週の安値はRSS151.1円/TSR124.0円。

 今月も引き続き主要産地が減産期中のため取引は閑散で産地価格は155円程度、東京市場先限は先週に引き続きシンガポール対比で若干“割高圏”に達しているが、下を売り込む手は出ずに“膠着状態”となっている。この状態を打破するには産地サイドもしくは中国発の材料が必要であると思われ、方向感が明確になるまでは原油等他商品の値動きに注意を払いながらのレンジ取引継続となろう。先限は145.0~160.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp