週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 9-10日で開催予定であったOPECプラス会合は、紆余曲折を経て6日の開催となりそうだ。5-6月の1日あたり970万バレルの減産をさらに1~2か月延長することで合意を形成することを目的としており、サウジアラビアとロシアは、これに一致すると見られているが、イラク、ナイジェリアなどの国が減産枠を順守することが条件となる。いずれにしても、コロナウイルスにより進行中の経済の不確実性と、在庫の増加を抑えながら価格が再び下がるのを避けたいという願望を考えると、市場管理努力が依然として必要であるというOPEC内のコンセンサスがあると考えられ、マーケットへの下落インパクトを与える結果は想像しにくい。目先のイベントを終えることで、テクニカル的には一旦は修正・利食い売りが入ってもおかしくはないが、OPECプラスの合意を前提に、下値は買われやすいだろう。
 

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。