ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は40~50トン、徐々に取引が再開され始めている。6月11日の価格はキロあたり37.35~37.71バーツ、RSS3号タイ主要港6月積価格は150.0~152.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月31日現在12,323トン(前旬比270トン増)。
5月下旬の入出庫は入庫820トン、出庫550トン。

◆展開予想

 東京ゴム先限は一代高値更新後に下落、前週比でマイナス圏に沈んだ。週初こそ上海ゴムが先週来の流れを引き継いで高寄りし東京もそれに追随する形で高値トライ、先限は一時167.6円まで上昇も買いは続かず、利食い売りに押されると金曜日には上海ゴム下落につられて一時155.3円まで売り込まれた。今週は堅調であった株式市場もFOMC後に急反落、ドル円も106.90円近辺まで円高が進行し東京ゴムのマイナス要因となった。

 6月12日正午過ぎ現在RSS先限は156.9円前後、TSR先限は129.0円前後の取引。週の高値はRSS167.6円/TSR129.0円、週の安値はRSS155.3円/TSR129.0円。

 6月2週目に入り徐々に現物市場でも商いが行われるようになってきたが、成約数量は少なく価格はじり高傾向。現物価格は160円程度とすると東京市場の“割高幅”は今週の下落で解消された格好だ。上海ゴムは明確な上昇軌道を描けずレンジ内に回帰、急速に切り返す展開にならなければ、まずは下値目途を探る展開となろう。加えて今週は株式・原油等の急落にゴム市場も連動しており来週も他市場への注意が必要だろう。目先は現物価格が値を切り下げない限り東京は上海と同じくレンジ内での動きを想定、先限は150.0~167.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp