ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は20~40トン。6月18日の価格はキロあたり39.02~39.06バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は150.0~152.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月31日現在12,323トン(前旬比270トン増)。
5月下旬の入出庫は入庫820トン、出庫550トン。

◆展開予想

 東京ゴム続落、15日月曜に堅調であった米株が概ね2%超の下落に見舞われるとあらゆる金融資産が売られる展開、ゴム市場もその動きに連動し上海、東京ともに大幅安となった。ただ、その後は押し目買い優勢で週間安値から反発、157円台で推移している。週初に軟調であった株式もFRBが社債購入の概要を示すと流動性への懸念が後退し週末にかけ回復基調だが、ドル円は106.90円近辺まで円高が進行、東京ゴムの上値を抑制した。

 6月19日正午過ぎ現在RSS先限は157.3円前後、TSR先限は129.0円前後の取引。週の高値はRSS160.0円/TSR129.0円、週の安値はRSS154.1円/TSR129.0円。

 今週のゴム先物市場は下落に見舞われたものの現物市場の価格は概ね変わらず、小幅に下落する場面も見受けられたが商いはわずか、出物の少なさにより価格が維持されている印象だ。現物価格は160円程度とすると東京市場の水準は“割安圏”と言えるものの、ゴム独自材料・方向感に欠ける中で、株式市場、その他商品との連動性が高まっておりそれらの値動きに注意しつつ取引する必要があるだろう。現物価格が崩れなければ基本的には押し目買いを検討、戻り場面・高値圏では利食いも入れつつ、方向感が定まるまではレンジ内での値動きを想定したい。先限は150.0~167.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp