ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は40~60トン。7月9日の価格はキロあたり39.29~39.89バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は150.0~152.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月20日現在13,246トン(前旬比654トン増)。
6月中旬の入出庫は入庫1,272トン、出庫618トン。

◆展開予想

 東京ゴムは中国の新車販売台数の回復継続やインフラ投資に関連したゴム需要増加期待を背景に上海ゴムじり高傾向維持に追随する形で堅調推移となり、先限は一時159.7円まで上昇、一代高値を更新したが、週末にかけては上海ゴムが150元強の下落、高値から失速する形となった。株式は上海株式が大幅に上昇した他は市場間でまちまちの展開、ドル円は小幅に円高で107.00円程度での推移となっている。

 7月10日正午過ぎ現在RSS先限は155.8円前後、TSR先限は131.0円前後の取引。週の高値はRSS159.7円/TSR131.0円、週の安値はRSS154.9円/TSR131.0円。

 現物市場は先物市場の上昇もあり前週比で小幅に上昇して161円程度、7月10日金曜日がシンガポール休場の為、来週以降ではあるが他市場対比での東京ゴムの“下鞘幅”が拡大しているとみられる。また、中国自動車工業会が今年の年間販売台数を前年比マイナスではあるが上方修正するとの報もありゴム市場の需給改善期待につながる可能性がある。ただ、7月後半から4-6月期の企業決算を控え株式市場に対する慎重な見方や原油市場も再度順鞘化の兆しが見受けられるなど他市場での弱い動きがゴム市場に波及する可能性には注意したい。基本的にはレンジでの動きであり、下限近辺での押し目買いを検討したい。先限は150.0~165.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp