週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 今週の原油相場は上値の重い下値探りの展開を予想する。WTIは6月23日の高値41.63ドルを抜けず、41ドル超えで6、8日ともに失速して38ドル台までの下落となった。現状は上昇トレンドとなっている26日移動平均線を維持しており高値持ち合いの相場だが、ネックラインとみられる6月15日の34.66ドルを割り込むと上昇トレンド消滅となる。目先の材料としては7月15日のOPECプラスの共同閣僚監視委員会に注目したい。予定通り日量970万Bの協調減産が7月末で終了するのか再延長となるのかが焦点となる。また、ドライブシーズンを迎えた米国で原油在庫が増加していることも今後の懸念材料となる可能性がある。来週は大きく押す場面を想定しながら、じっくり買い場を探す形で臨みたい。
 

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。