ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は30~40トン。9月17日の価格はキロあたり52.45~53.15バーツ、RSS3号タイ主要港10月積価格は198.0~200.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、8月31日現在10,461トン(前旬比-382トン減)。
8月下旬の入出庫は入庫396トン、出庫778トン。

◆展開予想

 ゴムRSS3は大幅反発、上海ゴムが下げ渋り後に上昇すると日本市場もそれに追随、火曜日に180円台を回復すると勢い付き一時は先限190.5円まで値を切り上げたが、高値圏では売られ週後半は伸び悩んだ。株式市場は米国ではハイテク株を中心に下落したものの、日本株は相対的に堅調推移、ドル円はFOMCで2023年までゼロ金利政策を継続する方針が示され円高が進行、104.80円程度でRRS3の上値抑制要因となった。

 9月18日正午過ぎ現在RSS先限は184.4円前後、TSR先限は150.0円前後の取引。週の高値はRSS190.5円/TSR150.0円、週の安値はRSS175.1円/TSR150.0円。

 現物市場も先物市場に連れ高となり現物価格は概ね202.0円程度、産地における供給制約要因は解消されておらず、またタイでは降雨が続いたことでタッピング作業の遅れがあるのか現物取引の数量は価格上昇にも関わらず低調であった。今週は上海、シンガポール対比で日本市場の上昇幅が大きく、他市場対比での日本市場の“割安幅”は減少したもののRSS3の価格としては先限中心に依然“割安”水準だろう。ただ、高値圏では日本市場の需給的に売り物もあるため高値買いは控えつつ、下落場面での買い方針継続が基本的に有利と考える。
先限は175.0~195.0円を予想する。
 
東京ゴム(RSS3)先限繋ぎ日足

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp