週刊石油展望

著者:三浦 良平
ブックマーク
 原油マーケットは、戻り高値(上げ止まりポイント)がどこになるかが焦点になる。米国の原油在庫が再び減少に転じ、OPECプラス会合においては相場の下落が続くようであれば臨時総会開催の意向を示されたこと、サウジエネルギー相が空売りしている石油トレーダーは大きな痛手を負うことになると強い口調で警告したこと等を鑑みると、正に関係者の口先介入で上昇となったが、ここまで言及するのは極めて異例とも言え、積極的な売りはためらわれるだろう。テクニカル面では、100日移動平均線に支えられる格好で値を戻し、③連続の陽線引け、MACDがシグナルを下方から上抜け、等が見受けられ、大きな反落は見込みにくい。現状の値位置~もみ合いながらもやや上目線で見ておいたほうが良さそうだ。

NY石油チャート

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。