週刊石油展望

著者:三浦 良平
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 先週末のWTI原油は前週比1.07ドル安の40.2ドル、ブレント原油は1.76ドル安の41.86ドルとなった。

 前週末の海外原油市場は小幅高の展開となった。ゴールドマンサックスが第4四半期までに石油市場は供給不足に陥るとの予想を示したことやメキシコ湾岸に熱帯性低気圧が控えていることが警戒された。一方でリビアで停止中の原油生産供給を再開する可能性が示され上値を抑えて模様。

 先週は本邦勢がシルバーウイークで連休の中スタートしたが、21日は大幅下落した。リビアの原油供給停止解除が合意に至ったことや、米国株式市場が急落したことを嫌気しストップを巻き込み下落した。また、メキシコ湾の熱帯性低気圧がハリケーンに発達しなかったことも材料となった。22日は米株式市場の値戻し等から押し目買いが優勢となり小幅ながら反発した。ただ、欧州における新型コロナウィルスの再流行による行動制限が上値を抑えた。翌23日も小幅に上昇となった。本邦勢が復帰したことによる株式市場の上昇や押し目買いに支えられる格好で始まった。EIA統計では予想に届かないものの減少が示され、ガソリンや留出油においては大幅減少が示され上昇を後押ししたものの、終盤株式市場が上げ幅を削り、原油においても上げ幅をなくした。24日は続伸した。前日のEIA統計で原油や製品在庫が取り崩されたことが見直され小幅反発となった。

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。