ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は70~80トン。12月24日の価格はキロあたり58.00~59.46バーツ、RSS3号タイ主要港1月積価格は238.0~240.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、12月10日現在7,024トン(前旬比1,325トン増)。

 12月下旬の入出庫は入庫2,221トン、出庫896トン。

◆展開予想

 JPXゴムは下落、上海ゴムが火曜に950元強の大幅下落、英国で新型コロナ変種が確認され株式・商品が下落したことに連れ安となったが、その後の株式・商品の戻りに比して戻り鈍く、一時JPXゴム226.6円、上海ゴム13,735元まで売り込まれたが、売り一巡後は小反発、JPXゴムは230円台半ばで推移している。

 株式市場は世界的に高値圏で推移、先週までのドル安の動きが一服したことで株式・商品共に上値追いの勢いは一旦衰えた様子だ。ドル円はドル安が一服したことで103.50円程度と円安ドル高方向での推移となっている。

 12月25日正午過ぎ現在RSS先限は236.0円前後、TSR先限は165.0円前後の取引。週の高値はRSS251.9円/TSR169.0円、週の安値はRSS226.6円/TSR165.0円。

 現物市場は230.0円程度、週間での取引数量はUSS・RSS3共に増加し、価格下落を受けて在庫を捌きたい向きの売りが膨らんだ印象だ。先物市場の下落を追認する形で現物市場も下げ幅を拡大しており、JPXゴムの“割安感”は薄く買い上がる状況ではない。また、国内在庫は想定通り増加傾向にあり、目先は上値の重たい要因になりそうだ。年末年始を挟むため流動性の低下から価格が乱高下する可能性があるが、上海ゴムが底割れする展開にならなければ下げ幅も限定的か。先限は220.0~250.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp