ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は70~80トン。3月4日の価格はキロあたり60.30~61.09バーツ、RSS3号タイ主要港4月積価格は238.0~240.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月20日現在7,714トン(前旬比129トン増)。

 2月中旬の入出庫は入庫1,135トン、出庫1,006トン。

◆展開予想

 JPXゴムは反落、先週末の上海ゴムが大幅下落し週明けも戻り鈍い中、JPXゴム先限は270円を割込むと一時は256.6円まで売り込まれたが安値圏では買戻しの動き等から底堅く、週末に上海ゴムが一時15,000元を割込むも中でも概ね260円台を維持、週間での下げ幅を縮小しながら260円台半ばで推移している。株式市場は大幅続落、米金利上昇に対してFRB議長が追加施策を講じない姿勢を示すと下げ幅を拡大、同時にドル高が進行し原油を除く商品は売られた一方でドル円は108円台を伺う水準まで円安ドル高が進行している。

 3月5日正午過ぎ現在RSS先限は265.4円前後、TSR先限は191.0円前後の取引。週の高値はRSS275.1/TSR192.0円、週の安値はRSS256.6円/TSR191.0円。

 現物市場は258.0円程度、週間取引はUSS減少・RSS3増加、減産期を迎えつつあり原料の出物が減少している印象、国内市場の鞘付はまちまちだが先限が売られた影響もあり当先限月はフラット化傾向にある。目先は先限260円近辺が下値抵抗だが流動性低下により値段が飛びやすく、またその他金融市場動向の影響も大きいため値幅を広めに設定した上で、ウィンタリングを需給環境は徐々にタイト化することや国内市場は依然逆鞘環境にあることから押し目買いが基本戦略となろう。先限は250.0~280.0円を予想する。


 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp