ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は50~60トン。3月11日の価格はキロあたり63.17~63.66バーツ、RSS3号タイ主要港4月積価格は248.0~250.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月20日現在7,714トン(前旬比129トン増)。

 2月中旬の入出庫は入庫1,135トン、出庫1,006トン。

◆展開予想

 JPXゴムは反発、週明けの上海ゴムが15,000元割れの水準で下げ渋るとその後反発、上海市場が伸び悩む中でもシンガポール市場の上昇傾向に追随しJPXゴムは先限264.0円を底値に4日続伸、流動性低下により変動率が上昇しているが、週間を通じて小確りとした展開となった。株式市場は反発、米国債入札を無難に終え、米金利上昇とドル高一服が買い安心感につながったか。ドル円は円安傾向を維持し108円台後半で推移している。

 3月12日正午過ぎ現在RSS先限は275.6円前後、TSR先限は198.0円前後の取引。週の高値はRSS279.0/TSR199.0円、週の安値はRSS264.0円/TSR196.0円。

 現物市場は265.0円程度、週間取引はUSS・RSS3共に減産期が近付く中で減少傾向となっている。国内市場は上昇時に先限中心に買いが集まりやすいことを反映し順鞘傾向。上海市場は春節前の積み増し在庫が滞留し相場の重石となっているが、シンガポール・JPXゴム市場はウィンタリングをにらんだ現物価格上昇に反応しており、国内市場も上海市場よりも産地価格に連動する傾向が徐々に高まっている。流動性低下による変動率は継続しそうだが、減産期入りを控える中での現物価格上昇や国内在庫水準(2月末時点5,510トン)を踏まえれば押し目買い方針が有利と考える。先限は260.0~290.0円を予想する。


 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp