ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
ブックマーク
◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。5月6日の価格はキロあたり61.50~65.33バーツ、RSS3号タイ主要港5月積価格は238.0~240.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、4月30日現在10,896トン(前旬比110トン増)。

 4月下旬の入出庫は入庫848トン、出庫738トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅下落、週前半は先週の流れを引き継ぎ堅調推移も週後半に中国当局が“商品価格動向を注視している”との声明を出し鉄鉱石等が急落、上海ゴムもあおりを受けて急落しJPXゴムに波及、金曜日には上海が下げ幅を拡大し国内市場も先限245円台まで下押される展開となった。株式市場は大幅下落、米国の消費者物価指数が急上昇し個人消費減退や景気回復に水を差しかねないとの懸念が広がった。商品市場も一部は下落に転じる等冴えない展開となった一方で、ドル円は米金利上昇もあり109円台半ばまで円安ドル高傾向となった。

 5月14日正午過ぎ現在RSS先限は245.7円前後、TSR先限は191.0円前後の取引。週の高値はRSS259.7/TSR193.0円、週の安値はRSS244.7円/TSR191.0円。

 現物市場は245.0円程度、週間取引はUSS閑散、RSSは100t/日近い成約が見受けられた。今週の当先限は逆鞘幅が拡大、期近は受け見合いでの買い気がある一方、期先は上海下落により売りが集まりやすかったか。今回の下落は中国規制当局への警戒が背景にあり上海ゴムが急反発とならなければ戻りに時間がかかりそう。JPXゴム先限は現物見合い“割安水準”まで下落し逆鞘であることから買いやすい環境が整ってきたと言えるが、他市場の下げ止まりを見極めた上での参入がより望ましいだろう。先限は230.0~260.0円を予想する。

 

 

今こそOKACHI HPリニューアルキャンペーン実施中

このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp