ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~10トン。5月20日の価格はキロあたり63.27~64.56バーツ、RSS3号タイ主要港5月積価格は238.0~240.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月10日現在11,283トン(前旬比387トン増)。

 5月上旬の入出庫は入庫698トン、出庫311トン。

◆展開予想

 JPXゴムは反発、週半ばに中国国務院が商品価格の急激な上昇に対しては需給両面から管理を強化すると表明したことで石炭・鉄鉱石等が急落、上海ゴムもあおりを受け一時13,000元を割込んだが、週末にかけては売り方の買戻しが入り反発、JPXゴムも250円近辺まで上昇している。株式市場は小幅安、一時は仮想通貨暴落等から金融市場全般が軟化する場面もあったがその後は落ち着きを取り戻した様子、商品は金を除いて概ね下落、これまでの上昇に対する利益確定売りに押されたか。ドル円は米金利低下もあり108.80円程度となっている。

 5月21日正午過ぎ現在RSS先限は249.3円前後、TSR先限は184.0円前後の取引。週の高値はRSS249.9/TSR184.0円、週の安値はRSS241.2円/TSR184.0円。

 現物市場は250.0円程度、週間取引はUSS閑散、RSSは100t/日近い成約が継続。今週の当先限は逆鞘幅が拡大後に縮小、上昇局面で相対的に割安な先限に買い気が集まったようだ。今週のJPXゴムは上海ゴムが軟調な中でも産地対比の“割安感”を背景に下げ渋る様子が見受けられ、また上海ゴムも産地対比割安水準で推移しており、在庫状況を踏まえれば反発しやすい環境だろう。ウィンタリング明けが近づいており現物動向に注意が必要だが産地価格が維持されれば価格回復局面となろう。先限は240.0~265.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp