第15回、MACDその4、MACD2とは?


■「哲学ですか?」

□哲学じゃない。ここがわからないとMACDは理解出来ない。

まず、MACDがゼロになるのは、二本の移動平均線(EMA)がクロスするところ。短期と中期のEMAの値が同値になるから、短期EMA-中期EMA=ゼロとなる。

■「なるほど。」

□ということはMACDがゼロラインを上抜けたということは、二本のEMAがゴールデンクロスしたということを示す。ここ重要。

MACDがゼロラインを上抜けたということは、二本のEMAがゴールデンクロスしたということを示す。
□そして、MACDがゼロラインを下抜けたということは・・・二本のEMAがデッドクロスしたということを示す。確認してごらん。
MACDがゼロラインを下抜けたということは・・・二本のEMAがデッドクロスしたということを示す。
■「にゃあるほど。」 □さて、で、今度はヒストグラム。ヒストグラムがゼロを付けるのはどんなときだ? ■「うーーん。ヒストグラムという言葉に惑わされちゃいますね。実体ではなく、言葉が難しさを増すんです。」 □そゆこと。・・・しかし、実際は難しくないから騙されちゃいかん。よく考えろ! ■「えーと、ヒストグラムはMACDとシグナルの差ですから、それがゼロになるということは・・・あ、そうか、シグナルとMACDが重なることですね。」 □そゆうこと。 ■「つまり、ヒストグラムがマイナスからゼロラインを越えてくることが、MACDとシグナルがゴールデンクロスすることを意味し、ヒストグラムがプラスからゼロラインを割り込んでくることが、MACDとシグナルがデッドクロスすることを意味する。」 □正解!
ヒストグラムがマイナスからゼロラインを越えてくることが、MACDとシグナルがゴールデンクロスすることを意味し、ヒストグラムがプラスからゼロラインを割り込んでくることが、MACDとシグナルがデッドクロスすることを意味する。
ということで、ヒストグラムがボトムアウト(底を打って上昇に転ずること)するということは、シグナルとMACDの間隔が狭くなってやがてゴールデンクロスに至る前兆。逆にヒストグラムがピークアウト(天井を打って下降に転ずること)するということは、シグナルとMACDの間隔が狭くなってやがてデッドクロスに至る前兆と・・・幼稚園生でもわかる。 ■「幼稚園生にはさすがに難しいかと。(汗;)」 □ということで、ヒストグラムがピークアウトすることは売りシグナルとなり、ヒストグラムがボトムアウトすることは買いシグナルとなる。
ヒストグラムがピークアウトすることは売りシグナルとなり、ヒストグラムがボトムアウトすることは買いシグナルとなる。
■「ちょっと待った-。」 □なんだ。 ■「講師もピークアウトとか、ボトムアウトとか、ちょっと難解なことばを使い出してますよ。難しいことを小学生でもわかるように説明するのがこの講座の売りでしょ。」 □おお、それは失礼。そのとおりだ。では言い直すぞ。ヒス坊が上げきって下げ出すことは売りサインとなり、ヒス坊が下げきって上げ出すことが買いサインとなる。ちなみにヒス坊とはヒストグラムのこと、わかると思うが。 ■「そこまでくだけなくても・・・(汗;)でもよくわかりました。」 □そうだろ。 ■「ということで、残念ながら時間です。本日はここまで。では次回からはMACDのさまざまな買いサイン、売りサインを講師がまとめて解説します。それではまた次回!」 □おいおい、勝手にまとめるな。えらくあせってるけど、この後予定でもあるのか? ■「ええ。この後、他の先生のセミナーの助手も務めるんで。ファンダメンタル分析と占星術を駆使して金が2万円まで上がるというのをずばり予想している方です。」 □きみはテクニカル分析をきわめてテクニシャンになるのが夢ではなかったのか。 ■「そうですけど。」 □勉強熱心なのはいいけど、二兎を追うものは一兎も得ずだぞ。 ■「いいんです。だって僕は・・・宮本武蔵を見習って・・・・・二兎流だから。」
□ぎゃふん。
■「お後の準備がよろしいようで。では・・しっつれいしまああす。(去る)」