第16回、MACDその5、MACDの売りサイン買いサイン =前編=

■「二本の移動平均線がクロスするところです。」

□そゆこと。つまりMACDのゼロライン越えは移動平均線がゴールデンクロスすることとイコール。そして、シグナルのゼロライン超えはその後に起こるので二つの線がゼロラインを超えるとなると、一番遅いサインとなる。

■「シグナルはMACDの移動平均線。移動平均線には遅行性があるので、必ず、MACDの動きより遅れてついてくる。ということはシグナルがゼロラインを超えるのはMACDがゼロラインを超えるより後になる・・・・ということですね。」

□理解が早くなったねえ。

■「鍛えられてますからね。講師に。」

□鍛えた甲斐があった。ということでMACD・シグナルの二つの線がゼロラインを超えるというサインは大変遅い。

■「そんなに遅くちゃ、使い物にならないですね。」

□使い方がないわけではない。それはまた次回。

■「ということは・・・ヒストグラムのボトムアウト・ピークアウトが一番使えるわけですね。メモメモ。」

□そうとは限らない。サインというのは早く出ればいいってもんじゃない。サインを早く出させれば出させるほど騙しが多くなる。

■「なるほど。」

□つまり、MACD関係で、主に4つの売買サインがあるわけだが、それらは『早くサインが出るが騙しの多いサイン』から、『騙しは少ないがサインの出が遅いサイン』まで、段階的に4つ用意しているわけだ。投資家はそれを自分の投資方法に合わせて選択するといいのだよ。

■「それは・・・話としてはわかりますが、自分で選択って言ったってそれが簡単に出来ますか?」

□その通りだ。だからこの講座では使えるところまでお話したい。

ずばり結論からお話するが、主役はやはり、MACDとシグナルのクロス。その他のサインはそのMACDとシグナルのクロスによるサインを補完するためにあると思えばいい。

■「補完?」

□そう、補完。そのことがわかればMACDの理解がぐっと深まる

■「教えてください。」

□それ・・・はまた次回。

■「もう時間ですか?」

□残念ながら。

■「残念です。あ、講師にもリンゴもってきました。是非食べてください。本場青森のリンゴです。おいしいですよ。」

□ありがとう。

■「ところで講師、アメリカのアップル社って、イギリスのアップル社に憧れてアップルって名前を付けたの知ってました?」

□そうだったのか。

■「スティーブ・ジョブズが大のビートルズフアンだったそうです。ところが、何の因果か、近年まで訴訟合戦だったそうですけどね。商標問題で。」

□なるほど。同じ名前じゃね。マークも似ているし。

■「ところで、イギリスのアップル社が産んだ大スタービートルズですが、その中でも一番のスターと言ったら誰でしょう?」

□うーん、・・・やっぱり・・・ジョン・レノンじゃないの。それともポール・マッカトニー?

■「ブッブー、はずれ。アップル社の一番のスターと言えば、その名もずばり・・・リンゴ・スター!・・・しっつれいしました。」


□ぎゃふん。