第41回、一目均衡表その12、「一目均衡表最大の謎、『雲』を解析する!前編」

4、まとめ 

「1、価格が雲に近づくと跳ね返されやすい。(雲が抵抗線・支持線となる)」これは主に価格と先行スパン1の関係による。上昇トレンドの押し目となりやすい位置、下降トレンドの戻しとなりやすい位置を先行スパン1が示している。だからそこで跳ね返されやすいのは当たりまえ。 ■なるほど。
【1、価格が雲に近づくと跳ね返されやすい(雲が抵抗線・支持線となる)理由】 価格が方向を変えて雲に接近すると、まず先行スパン1と出会う。先行スパン1は上昇トレンドの押し目となりやすい位置、下降トレンドの戻しとなりやすい位置を示している。だからそこで跳ね返されやすいのである。
□もちろん、もみあい相場の時は別。「もみあい相場の時には一目均衡表の各線はもみあいの中心を表わす」というセオリーを勉強してきた。 ■正確には「遅行スパンを除いて・・・」でしたね。 □よく勉強しているじゃないか。 ■もう40回以上参加しているんですよ。この講座に。 □そうだった。 もみ合い相場では先行スパン1が抵抗にはならない。線がもみあいの中心なら、価格はその線の上に行ったり下に行ったりを繰り返す。ということはその線を簡単に通過するということ。 □続いて「2、雲の中に入るともみあいになりやすい。」これはムサシ君、答えてごらん。 ■はい。城壁守備隊が敗れても、王様の親衛隊は強いです。城の中で乱戦になるのがこのケース。 □その説明はやめろ。上昇トレンドが勢いを無くし、支持線である先行スパン1を下回ったとする。しかし、先行スパン2は買い方にとっては最終攻防ライン。ここは是が非でも死守しなければいけない。そこで買い方売り方の激しい戦いが繰り広げられる。これが雲の中でもみあうという意味。 ■同じ趣旨です。 □ごほん。下降トレンド時も同じ。下降トレンドが勢いを無くし、抵抗線である先行スパン1を上回ったとする。しかし、先行スパン2は売り方にとっては最終攻防ライン。ここは是が非でも死守しなければいけない。そこで売り方買い方の激しい戦いが繰り広げられる。これが雲の中でもみあうという意味。 ■ですね。
【雲の中でもみあいになりやすい理由】 トレンドが勢いを無くし、先行スパン1を抜けたとしても、先行スパン2は半値押し(戻し)という買い方・売り方の最大攻防ライン。ということでここには大きな抵抗がある。簡単には打ち破られないので、結果として雲の中でもみあうことになる。
「3、雲を上に突き抜けると、そのまま大きく上昇。雲を下に突き抜けると、そのまま大きく下落。」この理由は2番と同じ。わかるね。 ■わかります。最終攻防ラインを打ち破られたということは勝敗がついたということ。ということはそちらの方向に雪崩を打って動きますよね。 □そうゆうこと。価格が雲を上抜けたとする。ほとんどのケースで均衡表は好転(転換線が基準線を上抜けること)しているし、遅行スパンも好転(遅行スパンがろうそく足を上抜けること)しているケースが大半なので、三役好転と呼ぶ。これももみあい時には価格が雲を抜けても、三役好転につながらないケースがあるので、注意だ。
【雲を抜けると一気にその方向に動きやすい理由】 先行スパン2は長期の半値押し(戻し)ライン。そのラインを突破すると、大勢の流れが逆転してしまう。よって一気にそちら方へ動きやすい。
□本日はここまで。4と5の検証に関しては後編で。