第41回、一目均衡表その12、「一目均衡表最大の謎、『雲』を解析する!前編」

■つまり先行スパン1が城壁を守る守備隊で、先行スパン2が王様を守る最強の親衛隊というようなイメージ?

□よくわからない例えだがまあそんな感じか。整理するがある程度上昇(下降)した価格が方向を変えて雲にぶつかるのは先行スパン1。そしてそれはおおよそ3分の1押し(戻し)の位置となる。ここは前回の「先行スパン1」の回を参照のこと。よってトレンドが継続しているなら一番跳ね返りやすい位置となる。

■でも先行スパン1が長期(52日間)の上げ(下げ)に対して3分の1押し(戻し)となるのは典型的な安定上昇安定下降のケースだけで、常に3分の1押し(戻し)の位置を示しているわけではありませんよね。

図

□よく気が付いた。長期(52日間)の上昇で後半上昇が減速したときには、先行スパン1は3分の1より上を示す。後半が加速したときには3分の1より下を示す。そうやって微修正しながら、トレンドのある相場が押し目を迎えたとき、どこが反発しやすい位置かを示したのが先行スパン1。

■なるほど、3分の1押しが基本と言っても、勢いが弱まってきた相場が3分の1まで押してしまえばトレンドの勢いは消えてしまいますものね。逆に加速して上昇している相場が押し目を迎えればそれは3分の1より深押しする可能性が大だと。

□さまざまな検証の中でトレンドのある相場がどこで反転しやすいかを調べて設定されたのが先行スパン1。だからここで跳ね返されるのは当たりまえ。

■なるほど。



3、価格は何故雲の中でもみあうのか?また何故雲を抜けると一気に動くのか? 

□ここまでが理解が出来ると、雲の中でもみあいになりやすいことも、雲を抜けると勢いが増すことも理解できるはず。 ■次第に見えてきましたが、やはり先行スパン1が難しい。 □安心したまえ、どんな本を読んでも、どんなウェブサイトも見ても、先行スパン1の意味をきちんと解説しているものはないのだから。先行スパン1こそ、一目均衡表上最大の謎の部分だ。一歩でも理解が深まったならよしとしよう。さて話を進めるぞ。長期(52日間)の上昇の半値押しに当たるのが先行スパン2、これは買い方にとって最後の砦だからなんとしてでも死守したいところ。だから一番抵抗が強い。先行スパン1はおよそ三分の一押しの位置。上昇力が強い時はここで跳ね返されるが、さほどでもないときは打ち破られる。 ■城壁守備隊が破られても、王様の親衛隊は強いので、城の中で攻め込んできた勢力が右往左往するというのが雲の中の状態ですね。 □ま、そんなことだ。 ■で、最強と呼ばれた親衛隊までが打ち破られたら後は総崩れと。わかりやすい。 □そうゆうこと。わかってくれたようなので、1から3まで理由をもう一度整理してみるぞ。 ■はい