第43回、一目均衡表その14、「一目均衡表で最も重要と言われる遅行スパンを徹底解説、前編」

5、遅行スパンの好転・逆転から見る買い時代・売り時代 

□遅行スパンの好転・逆転を理解すれば、それを見ることにより大きな流れとして、買い方優勢な「買い時代」、売り方優勢な「売り時代」が識別できる。 ■なるほど。 □たとえば均衡表の好転・逆転で買い時代・売り時代を識別してみた。下図を見てごらん。 zu6 ■なるほど。これは今年のゴムの価格変動ですね。均衡表の好転で買い、逆転で売れば相当利益が上がってますね。 □だね。ま、それは置いておいて、先ほどの質問。遅行スパンの好転・逆転を元に買い時代・売り時代を識別してごらん。 ■了解。これでどうですか? zu7 □ふむ、ムサシ君は期待どおり間違えてくれるからうれしいね。 ■え?これ違ってます? □上記図は間違いなので読者の皆さん、どこが間違っているか、考えてくだされ。 ■均衡表の好転・逆転の図を参考にしたのですが、ほんとに違います? □遅行スパンの好転した日、逆転した日に印をつけているが、ムサシ君重要なことを忘れているぞ。 ■なんだろう? □遅行スパンが好転するのはチャート上で遅行スパンと価格線がクロスした箇所の25日先。このことをわかってないだろ? ■え?クロスした日の25日先? □遅行スパンは本日の価格を25日前にずらしたもの。遅行スパンが価格線をクロスしたとするとそれが起こっているのはそのクロスがチャート上に描かれた日の25日先。 ■そうか。そうでした。 □遅行スパンの好転・逆転は重要なシグナルだが、チャート上にそれが現れる日と、実際にそれが起こった日では、ずれがあるので分析するときに間違いやすい。遅行スパンを制するためにはここをきちんと認識しなければいけない。では正解をお見せしよう。 zu8 □この図を先ほどの均衡表の好転・逆転により買い時代・売り時代の識別図と比較してごらん。両方がほとんど同じ時期にサインを出しているところと、ずれているところがある。 ■ですね。 □そして、両方がほぼ変わらない位置でサインを出しているところはよく当たっている。ところが、ずれが生じているところではだましが発生している。 ■なるほど。