材料が目白押しとなる来週。 米朝首脳会談なども気になるところですが、相場展開的には米FOMCとユーロ圏のECB理事会がもっとも注目を集めそうです。 まずは12日、13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)。 今回のFOMCでは3月以来の利上げがほぼ確実視されており、政策金利であるFF金利翌日物誘導目標は現行の1.50%-1.75%から、1.75%-2.00%に引き上げられる見込み。 FF金利先物動向から見た利上げ割合を示すCMEFedWatchでの利上げ割合は、93.8%と、ほぼ完全に織り込んでいます。 (ある程度は現水準へバイアスがかかるため、ほぼ完全といっていいと思います) 前回の利上げでかつては高金利通貨といわれた豪ドルの金利を短期的にも抜きましたが、今回の利上げでNZドルをも抜く格好となります。 (ちなみに中長期金利はすでに米ドルの方が高いです) 利上げ自体はすでに織り込んでいますので、今回のFOMCで市場が注目しているのは声明内容と、メンバーによる経済・物価などの見通し(Projection)。 とくに年末時点での各メンバーの政策金利水準予想をドットで表したいわゆるドットプロットが注目されるところです。 今のところFOMCの見通しでは今年3回・4回の利上げが中心的。前回3月のドットプロットでは年3回(年末時点で2.00%-2.25%)と年4回(年末時点で2.25%-2.50%)がともに6名で同数でした。 全体の予想としてはそれより低い1.50%-1.75%が2名いたのに対して、2.50%-2.75%が一人という状況でしたので、年3回が大勢の予想となっていますが、実質上はほぼ互角といったところです。 こうした各メンバーの見通しが、今回のFOMCでどのように変化するのかが注目です。 (少なくとも前回1.50%-1.75%だったメンバーの予想は変わりますので、何らかの変化はあります) ドットプロットで年4回(9月も12月も利上げ)見通しが大勢になると、ドル買いが広がる可能性がありそうです。 また、物価見通しに関して、前回のプロジェクションでは、対象となるPCEデフレータとコアPCEデフレータの前年比がともに年末時点で1.80%-2.00%となっていましたが、こちらが上昇修正されていた場合も、ドル買いが広がる可能性があります。 声明での前向き姿勢強調があるかなども併せて注目したいところです。 minkabu PRESS編集部 山岡和雅
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