きょうのNY為替市場、ドル円は109円台半ばで推移している。G7サミットを警戒した円高の動きから、ロンドン時間には109.20円近辺まで下落していた。しかし、米国債利回りが上昇に転じ、米株も下げ渋っていることからドル円も買い戻しが入っている状況。 カナダで開催されるG7サミットで、通商問題に関してトランプ大統領と他首脳との見解は隔たりが大きい。恐らく今回はまとめることはできないとの見方が優勢となっている。ただ、あらかじめ予想された範囲内でもあり、いまのところ市場も冷静に受け止めているようだ。 来週はFOMCやECB理事会、そして、米朝首脳会談など重要イベントが目白押しで、その結果を見極めたい雰囲気も出ているのかもしれない。 ユーロドルは下げ渋る動きが出ており、1.1770ドル付近まで戻している。ユーロ円の売りも手伝って、ロンドン時間には一時1.1730ドル近辺まで下落していた。イタリア国債の利回りが再び上昇し始めており、ドイツ国債との利回り格差も拡大していることからユーロは戻り売りが優勢となった模様。 ただ、ここにきて来週のECB理事会への期待感が高まっており、具体策の公表まで今回はないものの、出口戦略に向けて何らかのヒントが示されるのではとの期待感が高まっている。 しかし、この日の4月のドイツ鉱工業生産は予想外の減少となるなど第1四半期の減速から回復を示す指標が確認できない状況が続いている。しかし、意外なほど楽観的だ。米国はもちろんのこと、英国も回復を示す指標が出始めていることから、ユーロ圏もという見通しを強めつつあるのかもしれない。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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