きょうのNY為替市場はドル売りが強まっており、ドル円は111円台半ばまで下落している。朝方発表になった10月の米耐久財受注が予想を下回ったことをきっかけにドル売りが強まっており、ドル円も見切売りが強まっている。111.75付近に来ている200日線を割り込む動き。 米耐久財受注は航空機の減少が全体を圧迫し予想外の減少となった。ただ、GDP算出に使用される出荷ベースのコア資本財は前月比0.4%と予想(0.3%)を上回った。GDPの設備投資の見通しに関してはポジティブな数字とも言え、今回の耐久財受注はFRBの見通しに大きく影響を与えるとまでは思われない。しかし、明日の感謝祭休暇を控えて薄商いの中、米10年債利回りも下げに転じドルを圧迫している模様。 市場では米米税制改革法案の年内成立への不安感や、インフレ鈍化を材料にしたドル売りが感謝祭休暇明けもしばらくは続くと見ているのかもしれない。 きょうの下げで9月から11月はじめにかけての上昇波のフィボナッチ38.2%戻しの水準を下回ってきている。定石どおりであれば、50%戻しの111円ちょうど付近までの下げの可能性も警戒される。 一方、ユーロドルは買い戻しが加速。ここ数日1.17ドル割れを試す動きも見られていたが押し目買い意欲も強く、1.17ドル台は維持されていた。そのような中、きょうは買い戻しに拍車がかかったようだ。ただし、1.18ドルには慎重なようで、その手前での振幅が続いている。目先は1.18ドルを回復と、先週の高値1.1860ドルが上値レジスタンスとして意識される。 あまり反応が無かったが、きょうは11月のユーロ圏消費者信頼感指数が発表になっており、+0.1と2001年1月以来のプラスに浮上。このところ雇用を中心に景気回復の兆しを強めており、消費者のセンチメントは急速に改善しているのかもしれない。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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