NY時間に入ってドル売りが強まっており、ユーロドルは買い戻しが加速している。ここ数日1.17ドル割れを試す動きも見られていたが押し目買い意欲も強く、1.17ドル台は維持されていた。そのような中、きょうは買い戻しに拍車がかかったようだ。ただし、1.18ドルには慎重なようで、その手前での振幅が続いている。目先は1.18ドルを回復と、先週の高値1.1860ドルが上値レジスタンスとして意識される。 あまり反応が無かったが、きょうは11月のユーロ圏消費者信頼感指数が発表になっており、+0.1と2001年1月以来のプラスに浮上。このところ雇用を中心に景気回復の兆しを強めており、消費者のセンチメントは急速に改善しているのかもしれない。 ドイツの政局混迷がリスクとしてなお意識されている。メルケル首相は自由民主党(FDP)と緑の党との連立協議に失敗し、連立政権樹立に向けて暗雲が立ち込めている。メルケル首相は再選挙もありとの強気な姿勢を示しており、一部の調査では再選挙の場合、野党が不利との調査も出ているようだ。 そのような情勢下、野党第1党のドイツ社会民主党(SPD)にもプレッシャーがかかっており、表向きは否定はしているものの、大連立の協議のテーブルに就く可能性が全くないわけではないようだ。FDPも新たな連立協議の可能性を排除しない姿勢を示しているようだが、新たな協議には完全に異なるパッケージが必要と主張している。 これについて市場は意外に楽観的で、何らかの形で落とし処を見つけることができると見ている節もあるようだ。 【ドイツ議会】 ※与党 ドイツキリスト教民主同盟(CDU)200 キリスト教社会同盟(CSU)46 CDU/CSU計 246 ※野党 ドイツ社会民主党(SPD)153 ドイツのための選択肢(AFD)94 自由民主党(FDP)80 左翼党(Linke)69 同盟90/緑の党(B90/Gr)67 EUR/USD 1.1788 EUR/JPY 131.59 EUR/GBP 0.8867 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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